壮麗な世界遺産「ペトラ遺跡」

古代アラブ民族のナバタイ族が建設した「ペトラ遺跡」は、ヨルダンの誇る壮麗かつ広大な範囲に渡る世界遺産です。「ペトラ」はギリシア語で「岩」を意味しています。有名な「エル・ハズネ」「エドディル」といった巨大な岩窟墓をはじめ多くの遺跡が見られます。

その歴史は紀元前6世紀にナバタイ人が定住し始めたことから始まり、元々はアラブ文化の流れを組んでいたが、106年にローマ帝国に併合されたことにより、浴場や劇場の建設などローマ風の町への造り替えが進みました。363年に発生した大地震により大きな被害を受けた後、6世紀末から7世紀にかけて人が住まなくなり、その後は廃墟となっていましたが、1812年にスイス人探検家のヨハン・ルートヴィヒ・ブルクハルトにより発見、1985年に世界遺産に登録された後に 映画「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」のロケ地 として世界的に有名になりました。

ペトラ遺跡に入り進んでいくと現れる1.2kmの峡谷「シーク」はペトラ遺跡の中心に続く入口であり、崖の高さは60~100m、シークには水路やダムの跡が見られます。

シークを抜けると、ペトラ遺跡で最も有名なエル・ハズネが現れます。エル・ハズネはナバタイの王アレタス4世が建設した葬式の儀式を行うための墓・葬祭殿とされており、岩山を削って建造されています。実際に実物を目にすると、高さ45m、横幅30mという巨大なファサードの存在感に圧倒されるとともに、緻密で美しい彫刻に触れることができます。

800段の階段を上りたどり着く、ペトラ遺跡の最も奥に位置するエド・ディルは高さ45m、横幅50mとエル・ハズネよりも大きな遺跡ですが、ヘレニズム様式のファザードはシンプルなものとなります。ナバタイの王を祀るために作られたと言われるこの建造物は、その後ビザンチン時代にはキリスト教の教会として利用され、修道僧が住んでいたと言われています。

入口からエド・ディルまでの往復で5~6時間の時間がかかりますが、ペトラ遺跡での時間は他では得られない特別なものとなるでしょう。

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