カンボジアのラピュタ「ベン・メリア」
アンコール・ワットから東に約50㎞移動すると、森の中に修復されないままの巨大寺院「ベン・メリア」に到着します。アンコールワットと類似点も多く「東のアンコール」と呼ばれるこの遺跡はアンコール・ワット建造前の11世紀末~12世紀初頭に造られたとされています。

ベン・メリアは「花束の池」の意味を持ち、三重の回廊と十字型の中庭で構成されています。この遺跡は森の中に埋もれているため、歩ける範囲は限られますが、苔むした遺跡の眺めは独特の雰囲気を醸し出しています。また、日本人から見ると「ラピュタ」をイメージする人もいるようで、現地のガイドも 「ラピュタ」 と笑顔でアピールしていました。

崩れ落ちた石が散乱する中で、一部の石には精巧な彫刻が施されています。

アンコール・ワットとその周辺の遺跡群とはまた少し趣の異なる「ベン・メリア」は、修復を行わないことで遺跡のありのままの姿を確認できる不思議な魅力のある場所と言えるでしょう。